「水解性だから埋めていい」の誤解と、登山に最適なトレイルペーパーの話。

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軽量化ではなく、最適化だ。

どうも、ssawエスエスエーダブリューの あるく です。
いきなりですが、みなさんチリ紙って持ち歩いてますか?

アウトドアシーンに関わらず、街でも小さなティッシュペーパーを持ち出す方は多いと思います。
登山やキャンプにおいても、汚れの拭き取り、お手洗い、応急処置等のエマージェンシーとして、欠かせない存在。

絶対必要な物なのに、ティッシュって結構嵩張りません?

ご自宅のリビングやトイレでは気にせず好きなものを使えますが、軽量コンパクトを意識するアウトドアシーンにおいては少し大きい…
現在の定番と呼べるものは、mont-bellのODロールペーパーでしょうが、それでも日帰りや1泊2日の山行には持て余すサイズ感。

UL化が進み、どんどんバックパックも小さくなる現代、軽量であると同時にコンパクトであることも求められてきました。

パッキングする道具を眺めていたとき、転がっていた余剰なODロールペーパーを見て、「…ティッシュの嵩張りは解決できる問題なのでは?」と思い立ったのが、ssawトレイルペーパー製作のきっかけです。

今回はアウトドアに持ち出すため高密度・最適容量で作られた、

  • アウトドアでのチリ紙事情
  • ssaw トレイルペーパーのご紹介 

この2点について触れていこうと思います。

トレイルペーパー制作にあたってヒアリングを進めていく中で、

「普通のティッシュじゃなんでダメなの?」
「そもそも水解性原紙って何?」
「登山用トイレットペーパーって土に埋めれば分解するんでしょ?」

というような疑問も多く挙がっていたので、これを機会にアウトドア用途のペーパー、もといトイレ事情についても書いてみます。

目次

アウトドアでのチリ紙事情について

山で使うチリ紙に求めたい条件は意外と多く、

  1. 軽量であること
  2. コンパクトであること
  3. 残量が分かりやすいこと
  4. 必要な時に取り出しやすいこと
  5. 処理しやすいこと

以上の点から、
ロールペーパー>ポケットティッシュが好まれる傾向にあると思います。
海外では第三の勢力、キッチンペーパー派もいることも触れておきましょう。

ポケットティッシュ派?ロールペーパー派?

流派の分かれるティッシュ派閥。
どの流派にもメリットデメリットはあるようで、

ポケットティッシュ派

◎ メリット
  • コンビニで購入できる
  • 気軽に持ち出せるコンパクト性
  • 仲間とシェアしやすい
  • 鼻をかみやすい
△ デメリット
  • 量を持つと嵩張る
  • 個包装のためゴミが多い
  • 残量を把握しにくい
  • トイレ用途には水解性原紙を選ぶ必要がある

鼻かみとして普段使い慣れているものを持ち出している人も多いみたいで、確かにアウトドア仕様に教育されたレンジャーでもなければ、至極当然の理由ですね。

ロールペーパー派

◎ メリット
  • 巻数を調整できる
  • ロールから芯を抜けば軽い
  • ゴミが出ない
  • 水解性原紙のためトイレにも使える
  • コストが安い
△ デメリット
  • 巻数を調整する必要がある
  • 巻が緩くなりやすくバラけやすい
  • 空気が入り、湿気を帯びやすい
  • ザック内で潰れやすい

家庭用トイレットペーパーの芯を抜いて、または巻き直して携帯する方法は、この派閥でも一番多い支持層ではないでしょうか。

安価ですし、必要な量だけ調整できるのは大きなメリット。
デメリットはやはり巻き密度によって起こるものがほとんどで、密に巻くことさえできれば多くを解消できますが、その巻く作業が地味に面倒く、密に巻くことは難しいのが現状だと思います…

ペーパータオル派

海外ではペーパータオル(キッチンペーパーロール)を切り分けて使う方も多いそうです。
丈夫で破れにくく、長期トレイルにも負けないくらい湿気にも強く、濡れても簡単には破れない。
1片で果たせる仕事量が多いと、一部では根強い人気があります。
ちなみにコストコオリジナルのキッチンペーパーが、1枚1枚が小さく品質がいいので非常に好まれているようです。

水解性原紙とは

登山用ペーパー界隈でよく出てくる「水解性原紙」。

モンベルのO.D.ロールペーパーにも採用され、水に流せるティッシュペーパーと言われれば、比較的なじみのある素材ではないでしょうか。

水解性原紙とは、水分によって繊維がほぐれやすい紙のこと。

また違った表現で、「水に溶ける」と言われることもあるみたいですが、厳密には「水に溶ける」と言っても、砂糖のように完全に溶け込むわけではありません。

紙を構成しているセルロース繊維が、水中で細かく分散しやすいように、均一にほぐれてくれる。という表現が正確だと思います。

意外にも、「水に触れると繊維がほぐれる水解性原紙」のメリットは、

  • 山のトイレ環境や携帯トイレとの相性が良い
  • 土壌分解が進みやすい条件の一つになる

という、副次的なものに過ぎないようです。

▣ 参考資料 | 日本製紙連合会「紙の基礎知識」

一般的なティッシュペーパーと水解性原紙の大きな違いは、水に濡れたときに「形を保つように作られているか、ほぐれるように作られているか」。
普通のティッシュペーパーは、鼻水や水分を含んでも破れにくいよう、湿潤紙力増強剤などの薬剤が組み込まれており、ティッシュの強度確保と繊維がほぐれにくく製造されています。

土に埋めれば紙は分解されるのか

登山をされる方なら一度は聞いたことがある、「トイレットペーパーは適切に土へ埋めれば分解される」という話。

水解性原紙という言葉を聞くと、「水に分解される紙」という印象を持つかもしれません。

土に埋めれば分解されるのかという問いには、「紙の水解性と土壌の分解性」は分けて考える必要があり、水解性原紙を使用したうえで、土壌分解性の高い環境を選ぶ必要があります。

  • 岩場や岩稜帯では控えてください
  • 登山道や水源から離れてください

と案内されている理由はここから来ています。
つまり水解性原紙を使ったところで、それを分解してくれる微生物の多い優れた土壌でないと、紙は分解されずに長期間・もしくはずっと残ってしまいます。

「分解されるから山に埋めていい紙」
というわけではなく、普通のティッシュより水中でほぐれやすい、

「山のトイレ環境や携帯トイレとの相性が良い紙」
そう捉える方が自然であり、現在の国際的なアウトドアマナーの基準としては、適切な場所であっても、使ったペーパーは持ち帰りを推奨する考え方が主流のようです。

▣ 参考資料 | 環境省「 北海道地方環境事務所」

環境省 北海道地方環境事務所では、トイレットペーパーや水に流せるティッシュの分解実験が紹介されています。
実験では、紙を土壌上に設置し、約2か月間観察した結果、紙は完全には分解されず、原形をとどめたまま残っていました。土壌の少ない高山帯や寒冷地では、さらに分解速度が遅くなる可能性もあります。

▣ 参考資料 | 「Leave No Trace:排泄物処理の原則」

海外のLeave No Traceでは、やむを得ない場合の処理方法として、キャットホール(埋設トイレ)の作法が紹介されています。
・水源から200フィート(約60m)離れる
・キャットホールは6~8インチ(15~20cm)
・使用済みトイレットペーパーは持ち帰りを推奨

ssaw トレイルペーパーのご紹介

「ティッシュの嵩張りは解決できる問題なのでは?」

そんな想いから開発した、アウトドアにちょうどいいサイズのロールペーパー。
日帰りハイクから1泊2日テント泊はもちろん、キャンプにも、普段のバッグや車にも忍ばせておけます。

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ssaw / トレイルペーパー

高密度の幅115mm×13mシングル巻

特に大切にしたことは、密に巻かれていること。
手巻きではできない高密度で、全長13m巻かれています。
個人差にもよりますが、余裕を持って3回ほどお手洗いに対応できる容量。

家庭用トイレットペーパーをそのまま巻き直すと、どうしても緩くて空気を含み、その緩みが悪さをしてしまいます…

このトレイルペーパーは、高密度で巻かれているので空気による吸湿も最小限、パッキング中に潰れにくく、パッキングも行いやすいという特徴があります。

短期間で使い切りやすい13mサイズは、時間経過による変形や吸湿も起きづらく、そういう点でも「ちょうどいいサイズ」に設計されています。

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BoglerCo / Trowel の溝にぴったり
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厚みは30mm

収納寸法は115mm×30mm

幅115mm、厚み30mm、縦長でザックの隙間に詰め込みやすいことも嬉しいポイントです。
幅115mmというのは一般的なトイレットペーパーと同じ幅で、普段と同感覚で扱えるのも特徴となっております。

ちなみにモンベルのODペーパーは、
寸法 幅100mm×80mm
(新品時実測)


1本の重量は26g

ULを追求するジャンルではありませんが、とても軽量に仕上がっています。
中央芯材はなく、2泊以上の山旅や前回中途半端に使ったとしても、予備を持っていくことを迷わないサイズです。

パッケージは1本毎に個包装

ご購入時にはビニール包装されていて長期保管に優れます。
はじめて見たときは「おしぼり?」に見えるサイズ感で、友人へのギフトにもおすすめ。

日本製 水解性原紙 を使用

前置きで散々話したので略しますが、MADE IN JAPANにこだわりました。
品質や巻きの安定性、紙は日本製がずば抜けて性能が良いと感じます。


【オプション】吊り下げキット

  • マイクロコードロック
  • 細引き
  • 防水チャック袋

吊り下げキットには上記のものが入っていて、トレイルペーパーの中心に細引きを通し、コードロックで留めることで、首から吊り下げて両手をフリーにできます。

夜の山小屋や、落としてはいけないトイレには、首から吊り下げることで安心してお使いいただけます。

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・トレイルペーパー吊り下げキット
・キャップビデ
・防臭袋
上記写真は私物ですが、こんな感じでチャック袋に収納し、万事に備えています。

あとがき

チリ紙って登山道具の中ではかなり地味な存在ですよね。
買った瞬間にテンションが上がる道具ではありませんし、誰かが熱く語ることも少ない。

私の中でトイレットペーパーやチリ紙の嵩張りは、毎回気になってはいたけれど、何とかしようとする対象外、いわば不動のカテゴリーでした。

でも、確実に必要になるもので、外せない必需品。
UL化が進んだ今、軽さだけでなく、道具がどれだけ小さく収まるかも重要になっています。

そんな中で、

「ギアとしての進化は難しいけど、最適化したパッキング容量のものを用意することはできないだろうか…」

そういう思いから作ることになった、一つの最適化プロダクトなんです。

「土の中に埋める」とこれ本当に分解するの?
と、チリ紙について調べるうちに疑問を持ち、実際のトイレ事情の認識も昔とは変わりつつありました。

ssawでお買い物をしていただけるなら、どうせなら正しい知識も持ち帰ってほしいと、そんな想いから共有記事として公開しております。

革命を起こすような目立つ製品ではありません。
でも確実に、「ちょっとだけアウトドアを快適にしてくれる」。そんなssawらしいプロダクトだと自画自賛しております。

”軽量化ではなく最適化”のアイテムとして、このトレイルペーパーをお見知りおきいただければ幸いです。

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